序章(1) 世界崩壊

 
そして、世界は崩壊した…

~18歳の冬~

怒りが沸点を超えて自分でもどうしようもなくなった。
心臓が体の中で暴れているようだった。
他人から見たらわけのわからないことを叫んでいた。

「だから〇〇を呼べよ!! その人なら分かってくれるから!!!」
「俺の世界なんだから何してもいいだろ!!」

妙な既視感があった。同じようなことを何度も繰り返しているような。

一家の大事件の中、母の言葉が今でも忘れられない。
「あんた産んだの私なんだから!!!」

そのうち外からピーポーピーポーと救急車の音が。
「俺裏切られたの?また裏切られたの?」
「誰も裏切ってないから!大丈夫だから!」父の言葉だったろうか。

やがて救急車が家の前に止まった。たぶん俺を連れていく。

興奮しながらも意外と冷静な頭で、もし抵抗したら
ムリやり押さえつけられて救急車で拘束されて連れていかれる
だろうと予想した俺は、暴れることなく救急車のほうへ向かっていく。
タイホされる時の犯罪者のような気持ちになった。

よほど大きな声で叫びただ事ではないと思われたのか
外には野次馬が大勢いた。子供が多かった気がする。

救急車の中で俺はわけのわからないことを言う。
「よくマンガとかであるじゃないですか。頭がおかしくなった人が
救急車で運ばれて終わりって。でもこれで終わりじゃないですよね。
これから始まるんですよね。」

消防士の人も困惑しながらうなずいていた。その人はたくましい体で
抵抗してもムダだとおもい俺はベラベラしゃべっていた。
血圧を測っていた人が「信じられないな…」と言っていたのは
妄想か何かの勘違いだと思う。

たぶん父と母が事情を説明して、しばらくして救急車が動き出した。
車中から見えた子供に手を振っていた俺はやはり
変人に見えただろう。

~荷馬車で連れられていく子牛のようなデルロット。
 その先の困難も苦悩も何も知らない~

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