最終章(7) 散歩すらできない!

 
加害妄想とそれに伴う恐怖

晴れて退院をした(五回目)
俺だが、まだまだ
厳しい状態だった。

ドロドロした不安がつきまとう。
散歩に行った。人とすれ違う。
この時感じたのは
「俺がその人に何かしないという
保証はない」ということだった。

俺だけに限らず、自由に
外に行ける人は
ほぼ何をしてもいい。

例えばいきなり
人をなぐったり、
ポケットにナイフを
入れてもばれない。

そして実際そういう
事件も起きている。
俺はそういう
不安定な自由が怖くなった。

俺みたいな精神病患者が
出歩いてるぞ。警察は
それをほっといていいのか?
そんな妄想をいだいた。

仕事中の父に電話して
不安と恐怖を伝えて、
父は心配して仕事を
早退するのもしばしばだった。

散歩すら満足にできない。
これじゃ何もできやしない。
俺は自分がなさけなく
悔しかった。

友達に話したら
被害妄想じゃなくて
加害妄想だね、と
笑っていたが
まさにそうだと思う。

そんな状態が
何週間も続いたので
俺は再入院を覚悟した。

父に何度も早退させたら
迷惑どころか
足を思いきり引っ張る。

しかし、診察の時、
ドクターは大したことを
聞かず、そのまま
帰された。
再入院は大丈夫そうだ。

そんな感じで一か月
くらいだろうか。
散歩もそんなに
怖くなくなり、
なんとか日常生活は
送れるようになった。

しかし、薄く粘っこい
不安感はつきまとう。

ある時、父が
統合失調症から
回復したという人が
いるから会ってみないか
と、提案してきた。

対人恐怖症だった俺は
最初は嫌だったが、
何か現状を変えていきたい
という思いもあり、
会ってみることにした。

このことがたぶん
人生がいいほうへと
向かうきっかけだったと思う。

その人は見た目まったく
病気には見えず、むしろ
やり手のビジネスマン
のような印象だった。

本当はその人が
どうやって回復したかを
聞きたかったが
おもに俺の状態を
説明する感じになった。

はっきりとは言わなかったが
俺の印象だと
父が俺を甘やかしすぎだと
言ったように感じた。

そしてその人は
ある診療所を紹介してくれた。

しっかりしたその人が
行っている診療所ならと
俺は行ってみることにした。

そこから、俺の人生が
変わっていく。
いいほうへ(たぶんね)。

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