最終章(6) はじかれ者

 
いつもと違う入院生活

何か違う。違和感。

今までの入院生活では
衝突もあったが、
何というか、しっくりきた。
仲良くなる人もいたし、
変な話楽しかった所もある。

今回は言ってみれば、
空気が違う?人種が違う?

俺の病状のせいも
あるかもしれない。

とにかく話せないのだ。
全く話せないわけじゃない。
親近感がわかない。
独り、孤立した感じ。

ヤンキーまがい、というより
ヤンキーそのものもいた。
タバコ一本下さい、と言われた。
俺はそんな感じのことを
言われると先に思って、
喫煙所には一本だけ持ってって、
ありません、と断った。

人種が違うという表現は
あながち間違って
いないかもしれない。

あと、今までにない
不安感を夜に
感じるようになった。
得体のしれない化け物が
セキュリティの壁を
すりぬけて、
襲いかかってくる、
まあこれはたとえだが、
とにかくドロドロした
不安感。

他の患者と
コミュニケーションが
取れないのも
そのせいかもしれない。

今までにない症状で
俺はとまどっていた。

父と病院の外に出て
ドライブに行ったとき、
理由と内容は忘れたが
おもいきり父を責めた。
入院前の、兄と父が
精神病だという
妄想が抜け切れていなかった
のかもしれない。

夜は不安な変な
感じになる。ほかの人と
打ち解けられない。
疎外感を感じる。
この時の入院は
今までで最悪だった。

ただ、ひとつだけ
感銘を受けたことがあった。
介護衛生士だろうか。
その人は患者の下の世話を
していた。

俺は何でそんな仕事ができるか
不思議でしょうがなかった。
俺は思い切って聞いてみた。
すると
「ん~、人が好きだからですかねえ

俺はその言葉にショックを受けた。
自分の中で人が好きという
想いをもったことはなかった。
この言葉は俺の中で長い間
突き刺さることになる。
(いい意味で)

やがて入院してから
一か月半、強制入院から
任意入院に切り替わった。
これで嫌なら家に帰れる。

丁度ヤクザまがいの人も
入ってきてウンザリだったので
(なんなんだこの病棟)
スタコラサッサと家路に。

うれしかったのは、
退院時に、まったく
話さなかった人を含めて、
おめでとうとか祝いの
言葉をみんなが言ってくれた。

ヤクザまがいの人も
退院おめでとうございます!と
言って、出所した兄貴分
みたいだな、と思った。

完全に孤立していると
感じていたので、
とまどいと、純粋に
うれしかった。

終わりよければなんとやら。
この入院生活も
そこまで悪くはなかった
のかもしれない。

しかし、不安感など
治りきっていない状態で
退院。当然かもしれないが、
家に帰ってからも
大変だったりする。

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